抄録
Leriche症候群に対する血行再建術は, 我が国においても報告例が増加しつつあるが, 外国の手術成績に比較して, 手術成績はよくない. 著者は過去10年間の手術症例を検討し, 手術成績向上の主な要点を報告する.
我々の手術症例は49例で, そのうち血栓内膜切除術26例, 二叉代用血管移植術23例であるが, 手術成績をみると年令による制限はなく, 手術成績の多くは手術方法に問題があると考える. そこで血行再建術の手術の要点を出来るだけわかりやすく説明する.
特に手術時間を短く, 出血量も少なくし手術侵襲を最小限に少なくすることが術後, 合併症をふせぐ大切なことである.