医療
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酵素抗体法によるHBs抗原の検出に関する検討
升田 隆雄玉村 和栄中野 学
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1981 年 35 巻 2 号 p. 162-164

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抄録
酵素抗体法(EIA)によるHBs抗原検出を, コルデイス社のコルデイアH及びオルガノン社のヘパノスチカを用いて90例の各種肝疾患患者血清について行つた.同時にSRID法, RPHA法(オーセル, セロデイアHBs, リバースセル)及びRIA法(オースリアH125)と比較して, EIAの有用性について検討した.
RIAによるHBs抗原の陽性頻度と比較すると, 検出率はSRIDでは54%, オーセル96%, セロデイアHBs85%, リバースセル89%, コルデイアHlO4%, ヘパノスチカ100%であつた. EIAではR-PHAより高い感度を示し, RIAとほぼ同等であつた.
反応の特異性については, EIAはRIAより信頼性があると思われる.しかしコルディアHでは非特異的陽性が時にみられた.他方, 手技的な容易さとか反応の迅速さはEIAでは劣つていた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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