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子宮外妊娠の超音波断層所見とその臨床的意義
池野 暢子島 功遠藤 紘高橋 克幸渡辺 正昭
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1985 年 39 巻 11 号 p. 954-960

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抄録
最近, 妊娠の診断はリニア電子走査方式超音波診断装置の産婦人科領域への応用により, きわめて早期に確実に診断が可能となつたため, 子宮内妊娠の除外診断として, さらに子宮外着床妊卵の診断においでも最近では高い正診率が期待できるようになつた.
今回我々は, 最近4年間に当院において開腹を行つた子宮外妊娠47例中, 開腹前に超音波検査を施行した29例の超音波断層所見について検討, 子宮外妊娠の診断基準および超音波断層所見の特徴と臨床像との関係について考察を行つた. すなわち, 子宮外妊娠の超音波診断は, 子宮内妊娠性所見, 子宮外妊娠性腫瘤像または子宮外妊卵着床所見, ダグラス窩における妊娠性所見により決定される.
以上, 子宮外妊娠の確診における超音波断層所見として, 1) 子宮外妊娠性腫瘤像, 2) ダグラス窩貯留液所見, 3) 子宮内胎嚢像類似所見について解析を行つた.
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