医療
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糖尿病性神経症に対するPGE1の試み
林 恒司曽根 恵美子山田 正一
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キーワード: 糖尿病性神経障害
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1985 年 39 巻 2 号 p. 144-146

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抄録
糖尿病性神経障害は, 全身のあらゆる神経系統を冒し, その症状は多彩である. その成因は, 血管障害, 代謝障害などの多くの因子が関与していると考えられている. 今回我々は, 神経障害のうち自覚症状(下肢落痛, しびれ,感覚異常)の強い4症例についてPGE1療法を試みた. 症例1では, インスリン療法であつたがコントロール不良, 左足壊疽, 両下肢冷感しびれ, 痛覚完全消失にて受診, 右前脛骨動脈閉塞, 左足動脈閉塞なし, 血糖改善, 足壊疽治ゆ後残存する冷感しびれに対しPGE1(40μg)+UK(48, 000IU)を朝夕2回点滴静注, 開始後急速に改善, 1ヵ月後右足にわずかの異和感を残すのみとなつた. 他の3例では睡眠を防げる程度の足の痛みを訴えたが, PGE1+UK療法にて急速な改善が見られ, 1カ月後ほぼ消失した, PGE1+UK療法により代謝改善の早期より著明自覚症状の改善が見られたことにより, この療法が強い糖尿病性神経症の治療の一助となるものと考えている.
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© 一般社団法人国立医療学会
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