抄録
これまで屋久島西部林道周辺に生息するサルの餌付きの実態を明らかにするためにサルの餌付き方の調査を行ってきた。本調査では、過去の結果と比較するために、過去に西部林道で行ったのと同じ方法を用いてサルの餌付き方の調査を行った。林道の調査地域を平均2.4kmの8区間に分け、1人の調査者が受け持ち区間をゆっくりと歩いて往復した。群れを発見したら被験体を選び餌付きテスト(ミカンを見せてその反応を確かめる)を行った。調査期間中、群れの合計発見回数は81回、合計観察時間は28時間16分であった。餌付きテストの総試行数は409回、その内266試行(65%)においてミカンに対する接近反応がみられた。過去の調査、1993年の20%、1995年の25%という結果と比べると、餌付けが進行しているといえる。