抄録
狭心症50例, 梗塞後狭心症26例, 計76例を対象として, 非合併症群, 高コレステロール血症群および糖尿病合併群の細分類をおこない各群について, 安静時における心電図(ECG), Mモード心エコー図(ECHO)におけるAsynergy及び201-T1心筋Emission CT(ECT)での灌流欠損像について比較検討した. 梗塞時狭心症群では細分類の3群ともECG, ECHOで100%に虚血所見を認めるとともにECTで高率に灌流欠損像を認めた. 一方狭心症群でもECTでの灌流欠損所見が認められたが, 細分類でみると高コレステロール血症合併群ではECTでびまん性虫くい様低灌流が高率にみられた. この所見が高コレステロール血症合併狭心症に特有なものか否か今後の検討を要するものと思われる. 糖尿病合併狭心症群ではECHOでAsynergyが高率にみられた. ECTは心筋梗塞のみならず狭心症においても有用な診断法と思われるが, ECGおよびECHOとともに補完的な役割をはたすものと思われる.