抄録
アンジオテンシンI変換酵素阻害剤(captopril)によつてレニン・アンジオテンシン系に関する知見は飛躍的に得られるようになつたが, captoprilはキニナーゼIIをも阻害し, カリクレン・キニン系にも影響を及ぼすと考えられている. アンジオテンシンIIアナログは, アンジオテンシンIIレセプターに特異的競合的に拮抗し, 変換酵素阻害剤とは別の意義をもをもち, レニン依存性高血圧のスクリーニング, レニン・アンジオテンシン系の病態生理的意義の解明には今なお有用であると考えられる. これまで持続注入法が用いられてきたが, 今回100μg/kgの1回投与の試みと減塩操作をした場合の有用性をみる目的で, 2腎性腎動脈狭窄高血圧ラツトを作製し, 対照群と比較検討した. その結果1回投与で有意の反応があり, 減塩操作でよりつよめられ, 臨床的に応用できるものと考えられた.