抄録
和歌山県白浜町周辺地区でのRA患者の実態調査結果を中心に, RAの疫学について述べた. RAの全人口に対する平均年間発病率は0.014%で, 発病年令は全年令層にわたり45才-54才に発病のピークを持つている. 有病率は全年令層を通じて女性の方が男性より高く, 男性の0.12%に対して女性は0.41%で男女比は1:3.4であつた. 女性では50才台に有病率が急増して1%以上に達し, 以後漸減はするものの70才台でも0.7%の有病率であつた. 6年8カ月の経過追跡調査で有病率にはほとんど変化がなく, 死亡数にほぼ見合う新発症があつた. 症状の改善をみたものは13.9%で, 不変27.8%, 悪化58.3%であつた. 大阪府の134名の死亡例調査で, 死因は心・循環器疾患, 感染症, 悪性腫瘍と続き, 一般の死因順序と異なつており, また死亡年令もRAでは一般より10才以上も若かつた. 個人的, 社会的に多大の損失をもたらすRAの実態調査を更に進め, 社会的にRAに対処して行く必要がある.