医療
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Watch and See Policyにて再発し, 治癒できた睾丸非セミノーマの1例
山口 豊明小川 勝明古畑 哲彦植草 富二郎
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1988 年 42 巻 12 号 p. 1172-1175

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抄録

症例は25才男性. 主訴は睾丸腫大. hCG, AFPともに高値を示し, 左睾丸腫瘍の診断のもとに, 左高位除睾術施行. 病理組織学的には絨毛癌+胎生期癌であつた. 除睾後, hCG, AFPはその半減期通りに正常化した. また, 各種検査に異常を認めず, Stage Iと診断し, watch and see policyを採用した. しかし, 除睾後4ヵ月, hCG 1048mIU/mlと上昇し, 腹部CTにて後腹膜リンパ節に転移が認められた. そこでPVB療法2コース施行. 腫瘍は著明な縮小をみたが, 腫瘍残存したため, 9月1日, 後腹膜リンパ節郭清術施行. 摘出腫瘍は壊死と線維化のみであつた. 術後6ヵ月の現在, 再発転移は認められない.
watch and see policyにて, たとえ再発しても, 完全に治癒することが可能であり, Stage Iの非セミノーマに対してはwatch and see policyが妥当であることを述べた.

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