抄録
米国で用いられている検査所見に基づく診断支援, 教育ソフトウエアであるLABSEARCHを試用し検討した. これは学生と医師の教育用の材料として販売されているものであり, 必ずしも, 実際の診療に用いるために作成されたものではない. しかし, 502種類の多数の検査と3500件の病因がデータベース化されており, 通常の臨床補助に十分用いることができる.
本邦の代表的なパソコンであるPC 9801で動くかどうかということでエミュレーションソフト下で今回検討した. 本ソフトウエアの使用方法は異常値を示す検査項目を選んで, 入力するだけの簡単なものであるが, どの検査項目を組み合わせるかは使用者の医学知識, 臨床経験にきわめて大きく依存する. 簡単に使用でき, コンピュータを用いた診療支援を体験できるものであるので本邦でもっと使用されてよいソフトウエアであると考えられた.