医療
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腎不全医療に対する国立病院の関わりに関する研究
柏原 英彦中村 雄二堀尾 勝木田 寛田中 信一郎新藤 和彦名西 史夫河野 信一土田 弘基
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1997 年 51 巻 3 号 p. 119-124

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抄録

1994年末における, わが国の慢性透析患者は約14万人, 腎移植数約1万回である. 腎炎・ネフローゼに加えて, 糖尿病・腎硬化症によって透析患者は今後益々増加することが見込まれる. このような医療環境の中で, 研究参加施設は地域の中核施設的役割を担う国立病院として, 腎炎ならびに関連疾患の腎不全へ移行しないための積極的治療, 初回導入ならびに合併症のための透析療法(血液透析・CAPD)そして死体腎を主とした腎移植を行っている. 参加施設の腎不全医療状況をアンケート調査したところ, 中核病院として十分かっ高度な医療を提供するにはマンパワーと透析設備の不足が示され, 国の対応が求められる. また, 質の高い医療提供のたあには, 最新医療情報の提供, 診療支援, 教育研修に必要なプログラムを含有するネットワーク構築が必要である.

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© 一般社団法人国立医療学会
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