抄録
症例は49歳男性. 非ポジキンリンパ腫の第2寛解期に自家末梢血幹細胞移植(auto PBSCT: autologous peripheral bloodstem cell transplantation)を施行した. 造血能回復は速やかであった. 傍大動脈リンパ節腫大を認め, 移植後22日目にメソトレキセート(MTX)25mgを投与した. 移植後2ヵ月より血小板減少と溶血性貧血が進行し, 尿潜血陽性となったがCoombs試験陰性でDIC所見はなかった. 末梢血で破砕赤血球を認め, 骨髄で2核の赤芽球と巨核球の過分葉および多核, 巨大後骨髄球などの異型性がみられた. プレドニゾロン(PSL)投与するも速やかな効果なく, 輸血を続けたところ9ヵ月後に軽快した. auto PBSCTに続発し, 骨髄像にて骨髄異形成症候群(MDS:myelodysplastic syndrome)様の異型性を呈した微小血管障害性溶血性貧血(MHA:microangiopathic hemolytic anemia)の特異な症例と考えられたので報告する.