抄録
腸閉塞に対する腹腔鏡(補助)下癒着剥離術の手技にっき概説する. 我々は本手術の適応を1)保存的治療では軽快しない症例, 2)小腸造影上狭窄を認める症例, 3)イレウス症状を繰り返す症例で, ある程度減圧ができた症例としている. 第1トロッカーをopen methodにて挿入し, 腹腔内をくまなく観察する. イレウス管造影像やイレウス管の位置, 腸管の拡張度合いなどは腸閉塞の責任病変部位を推定するのに役立っ. 剥離はなるべく鋭的に行うが, 場合によりハーモニックスカルペル, エンドループなども利用する. 癒着が強固な場合や器質的狭窄が認められた場合は, 小開腹を加え腹腔鏡補助下手術にきりかえる. これらの方法で腸管を剥離した後, 小腸をTreitz靭帯部から回盲部まで腸管損傷や器質的障害の有無にっき観察する. 本手術はその低侵襲性や, 剥離面の少ない点, 創の小さい点などにより術後癒着性イレウスに対する治療法として有用であると考える.