医療
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発症早期のアルツハイマー病におけるMRI所見
村松 淳山田 実佐藤 健二伊藤 弘子木村 真酒井 広隆山崎 英樹斎藤 秀光千葉 達雄澁谷 治男栗原 紀子
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1999 年 53 巻 6 号 p. 398-401

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抄録
我々は発症早期のアルツハイマー病におけるMRIの形態学的特徴に関して検討した. アルツハイマー病を軽度痴呆群(12例)と中等度痴呆群(12例)の2群にわけて, 頭部MRIによる側脳室下角体積および海馬体積を健常者(14例)と比較した.
軽度痴呆群は健常群に比べ側脳室下角体積が大きかったが, 海馬では差がなかった. 軽度痴呆群と中等度痴呆群で側脳室下角体積で差がなかったが, 海馬体積は中等度痴呆群が軽度痴呆群に比べ小さかった. 中等度痴呆群は健常群に比べさらに側脳室下角体積が大きく, 海馬体積が小さかった. したがって, 発症早期のアルツハイマー病の補助的診断として, 海馬よりも側脳室下角のほうが有用であることが示唆された
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© 一般社団法人国立医療学会
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