医療
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クロイツフェルト・ヤコブ病を疑われながらも進行が停止した痴呆症
大隅 悦子今井 尚志
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2001 年 55 巻 12 号 p. 606-609

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抄録
亜急性の痴呆症, 口唇・四肢のミオクローヌス様の不随意運動からクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)が疑われたが, 発症後約1年で進行の停止した69歳女性を報告した. 経過・検査結果から栄養障害性疾患・変性疾患・傍悪性腫瘍症候群・血管内悪性リンパ腫は否定的であった. 一時的に除皮質硬直様姿勢を呈し, 意思疎通不能となったが, その後改善傾向を示し, 最近6ヵ月間は症状は固定している. 脳MRI上は軽度ながら萎縮が進行しているが, 脳波所見は経時的に改善しつつある.
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© 一般社団法人国立医療学会
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