医療
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化学物質過敏症における環境要因の影響
水城 まさみ
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2004 年 58 巻 7 号 p. 399-407

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抄録

あらゆる疾患の発症には環境要因と遺伝的要因が大なり小なり関わっているが, 化学物質過敏症(MCS)の発症に環境要因が大きな役割を果たしていることは間違いない. 化学物質過敏症外来を受診した患者の中で, 症状発現にあたって何らかの化学物質曝露のエピソードがある者32名にMCSのスクリーニングのために問診表QEESI(日本語版)を実施し, 環境要因となる化学物質不耐性因子と症状, 日常生活障害度との関連をみた. 化学物質不耐性因子のうち殺虫剤・除草剤, ガソリン臭, ペンキ・シンナー, 消毒剤・クリーナー, マニキュア・ヘアスプレーなどは筋, 心循環, 認識, 神経症状と強い相関がみられた. また日常生活障害については車の排気ガス, 殺虫剤・除草剤, ガソリン臭など屋外環境要因で影響が強く, MCSの発症予防のためには屋外環境要因の改善も必要であることがわかった.

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