2008 年 62 巻 2 号 p. 93-97
本調査は, 2006年度診療報酬改定後の茨城県における人工呼吸器装着者受け入れ医療機関の調査である. 今回の改定において人工呼吸器装着が療養病床の医療区分3に明記されたため, この制度の変更による受け入れ医療機関への影響を明らかにすることを目的として行った. 方法は, 改定内容公表後の2006年3月下旬にFAXによる質問紙調査を行い, 受け入れの可否と受け入れの際の条件について調査した. その結果を改定前調査(2004年)と比較した. また, 回答機関の変化と病床種別の受け入れ条件についても検討した.
結果, 受け入れを行う医療機関の割合に大きな変化はみられなかったが, 受け入れ可能と回答した医療機関は半数以上が入れ替わり, ほとんどが療養病床で受け入れを行う医療機関であった.
受け入れ条件も一般病床と療養病床で傾向が大きく異なった. これらから療養病床の影響が強く示唆され, 診療報酬改定の影響は大きかったといえる.