日本画像学会誌
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Imaging Today
デジタルカメラの動向とフォーマット
大川 元一
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2007 年 46 巻 2 号 p. 108-120

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抄録
画像によるコミュニケーションは人類だけが有する高度な文化であり,これを支えるために画像を残す手段としてカメラが発明され,その後多くの技術改良が行われた.
中でも1988年に日本で生まれたデジタルスチルカメラ(DSC)は,それまでの化学機器としてのカメラの位置を電子情報機器に変える画期的な機器であった.
DSCは必要な要素技術の進歩と,周囲環境の変化に乗ったことにより,急速に市場を拡大したが,その背景には日本発の世界標準フォーマットExif/DCFで業界がほぼ統一されたことにより,市場における不要な競合が回避され,消費者が迷うことなく安心して使用できる状況を提供したことも大きな要因の一つに挙げられる.
ここでは,最初に開発されたDSCから現在に至るまでのDSCの変遷を概観し,その発展を支えた技術について述べる.また,Exif/DCFの概要を解説するとともに,今まで行われた改訂の目的とその改訂の内容について解説し,最後にDSC用に関しての展望と現在直面している諸問題について述べる.
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© 2007 一般社団法人 日本画像学会
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