日本画像学会誌
Online ISSN : 1880-4675
Print ISSN : 1344-4425
ISSN-L : 1344-4425
解説
3次元表面加飾技術(TOM工法)の開発と展開
三浦 高行
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 48 巻 4 号 p. 277-284

詳細
抄録
樹脂可塑性プラスチックの種々な成形法の中において,板又はフィルム状に二次成形されたものを再度熱して軟らかくし,雄・雌どちらか一方のみの型を使用して,気体(大気圧力・圧縮空気圧力)の力で型に押しつけて成形する真空成形法(圧空成形法)は,日本においてもセルロイド板の湯絞り成形にその原点を見られる如く古くから利用されていた.この市場は成形材料が二次加工品であることで,製品の原価構成において不利な点もありniche市場としてしか存在し得なかった.しかし,大型成形,型の安価な特長が生かされ,他の成形法ではなし得ない独特な成形法として一部の商品には独占的に活用されていた.この成形法の短所を改善し,今迄の真空・圧空成形法と比べ革新的な成形法として次世代成形法(NGF成形)が開発された.その最大の特長である真空孔を必要としない型の使用法が更に改善され3次元加飾工法(TOM工法)を生み出した.本稿はその過程と今後の期待される展開について紹介する.
著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本画像学会
前の記事 次の記事
feedback
Top