抄録
電子写真プロセスにおいて発生する紙しわは,プリンタの信頼性を確保する上で発生してはならない現象である.しかしながら,紙しわはその発生原理や影響因子との関係性が依然として不明確であることから,機種の開発中に問題が発生してしまうと解決することは容易ではない.そこで,効率的な製品開発を行えるようにするため,定着機で生じる紙しわ発生現象についてメカニズム解明を試みている.紙しわの発生因子を明確にするために,定着しわ原理解析装置を構築し,用紙搬送挙動の定量化を行った.搬送中の用紙の速度分布や面外変形形状を計測した結果,速度偏差や用紙に生じる波うちの角度を紙しわ発生に関する代用特性として評価することで,定着機のしわに対する余裕度を事前評価できる見通しを得た.