抄録
デジタルサイネージを導入する企業が増加してきているものの,生活者·ショッパーを惹きつけ,購買行動を喚起することに成功しているケースはそれ程多くない.多くのデジタルサイネージがテクノロジーオリエンテェッドに設計されており,生活者発想,ショッパー発想で設計がなされていないことが,導入失敗の根本的な要因になっている.
アメリカの小売業「ウォルマート」においても,テクノロジーオリエンテッドな設計で失敗した1次モデルの経験を活かし,生活者·ショッパー視点に切り替えた2次モデルの実験~効果検証を展開している.
本論文では,「ウォルマート」等の先進事例等を踏まえ,デジタルサイネージ導入を成功に導くために,生活者·ショッパー視点で,“設置ロケーション”“コンテンツ&クリエイティブ設計”“マーチャンダイジングとの連動”等をいかにして考えていくべきかを,8つのチェックポイントに整理して紹介していく.