日本画像学会誌
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Imaging Today
レーザ焼結技術を用いた3Dプリンティングとその造形材料
前田 寿彦
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2015 年 54 巻 4 号 p. 301-307

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抄録

3Dプリンタによるものづくり,公式にはアディティブ·マニュファクチャリング (AM) が新たな生産手段として注目を集めている.中でも熱可塑性粉末材料をレーザで焼結あるいは溶融することで三次元形状を造形するレーザ焼結技術を用いたAM装置は適用範囲もプラスチック部品から金属部品まで幅広い.一層毎に積層して造形する工程のため機械加工の制約が無いことおよび造形物の物性や耐久性が最終製品として十分通用することから,射出成形や鋳造,機械加工といった既存工法ではつくることができない複雑な形状や軽量化と強度維持を両立させた部品の生産を可能にする.本稿ではこのAM技術で実際にどのような材料が使われ,どのような製品がつくられているのか,また今後どのような分野に利用されようとしているのか,またそのために解決すべき課題や必要となる材料開発について述べる.

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© 2015 一般社団法人 日本画像学会
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