抄録
ブラザー工業では1997年にインクジェットプリンタ複合機を製品化し,それ以降,顧客ニーズに基づいた製品開発を進めて性能を向上してきた.現在では小型化·薄型化,A3サイズの用紙への印刷,高速印刷などが大きな強みとなっている.プリンタの基本性能を支えるインクジェットヘッドは,そのためにシアーモード型ピエゾ方式から,ダイレクトモード型ピエゾ方式,ユニモルフモード型ピエゾ方式へと構造を変えてきた. 最新のPRIVIO NEOシリーズは奥行きの小型化のためにA4用紙を本体内部に横方向に配置するユニークな構造となっており,A3用紙へのプリントが可能となっている.搭載されているヘッドは印刷幅が35.6mm (1.4インチ) のユニモルフモード型ピエゾ方式で,大きな印字幅と高速駆動により,モノクロ22ipm·カラー20ipmという高速印刷を実現している.