2018 年 57 巻 2 号 p. 214-224
様々なイベントで応用されているプロジェクションマッピングを実現する投影技術は,プロジェクションディスプレイとして空間拡張現実感の分野で古くから研究されている.我々はこのプロジェクションディスプレイ技術として,実世界の見かけを実時間で操作する見かけの制御やライトフィールド投影を用いた視点依存のディスプレイ技術を提案している.本稿では,プロジェクタとカメラの投影中心が一致したプロジェクタカメラ系と認知科学に基づく画像処理を用いた,見かけの制御による透明感と光沢感の連続的な操作を紹介する.また,プロジェクタアレイを用いた構造色の質感提示や複数のプロジェクタカメラ系を用いた質感編集など,我々がいままでに取り組んだ質感投影技術を紹介する.