日本画像学会誌
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日本画像学会関連技術の歩み
日本画像学会関連技術のこの10年の歩み ―サーマル記録技術―
五十嵐 明寺尾 博年
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2018 年 57 巻 3 号 p. 327-333

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抄録

サーマル記録は,サーマルヘッドと感熱記録材料からなる,極めてシンプルな構成である.1960年代に基本技術が発明され,今日まで改良が続けられてきた.その結果,市場も着実に拡大してきた.

今日では,我々の周りにさまざまなサーマル記録システムが満ち溢れている.例えば,写真プリント,IDカード,医療写真,ラベル,レシートなど,その多くがサーマル記録に置き換わっている.これらの市場では,そのシステムが小型·軽量·高信頼·安価であることが必須である.サーマル記録は,この要求を全て満たすことができる.

本稿では,サーマル記録技術の,ここ10年の技術進歩と,その進歩により生まれた新しい市場について紹介する.

サーマル記録技術は,今後も,その特長を際立たせるための基礎研究と,市場ニーズを実現するための応用研究の強化を両輪として,ますます発展していくことが期待される.

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© 2018 一般社団法人 日本画像学会
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