2022 年 61 巻 4 号 p. 363-369
近年,サーキュラーエコノミーへの移行は,気候変動対策に次ぐ地球規模の課題として共通認識となっている.将来にわたり限りある資源を利用していくためには,天然資源の効率的・持続的な利用を可能にすることが不可欠であり,所有から利用,廃棄から循環への流れが加速していく.リコーグループは,1994年に循環型社会実現のコンセプトとして「コメットサークルTM」を制定し,長期に亘りライフサイクル全体での資源の有効活用を推進,循環型社会実現に向けた取り組みを進めてきた.本稿では,「循環型社会づくりへの取り組み~資源効率向上に向けて」と題し,リコーグループの循環型社会の実現に向けた考え方 (方針・戦略),複合機,プリンタの製品再生・部品再生事業を紹介する.