現在,LBP(laser beam printer)の定着器設計において,上流設計から机上で素性の良い構成を求める効率的な設計手法の開発が求められている.しかしながら,性能間には多数のトレードオフ関係が存在することにより,要求性能を満足する設計を実現することは容易ではない.また,机上で定着器を設計する場合,定着器で発生する現象は非線形現象であることから数値解析による詳細な性能評価が必要となる.そのため,机上で多数の定着器の性能を評価し,最適な構成を求めることは解析時間の観点から現実的ではない.本論文では,これらの課題を解決する一手法として,数値解析をサロゲートモデルによって高速化し,多目的最適化によって最適な定着器を設計する手法について報告する.