2026 年 65 巻 3 号 p. 239-244
粉末床溶融結合法(Powder Bed Fusion,PBF)や材料押出法(Material Extrusion Additive Manufacturing,MEX-AM)などの3Dプリンティングは,金属や樹脂の3次元複雑形状を一括で成形できる方法で,ラピッドプロトタイピング用途から最終製品用途にも適用が広がっている.しかし,レーザの場合はパワー・スキャン速度,ヒータノズルの場合は温度・スキャン速度をはじめ,多くのパラメータの組合せ候補が存在する.また,そのプロセスは材料の溶融・凝固が局所的に短時間で起きる複雑現象であり,プロセスパラメータのモデルベース設計が困難であるため,試行錯誤による開発が行われているのが現状である.一方,少ない試行回数で所望の特性を得るパラメータを探索するベイズ最適化などの機械学習手法があるものの,3Dプリンティングはバルクの試作自体に時間がかかるという根本的な問題がある.そこで筆者らは,バルク試作に至る前に素早くスコアリングが可能な中間特徴量(Intermediate Feature Values,IFV)を設定することでそれを解決した.本解説では,リアルタイム観察を用いて側面画像,天面画像,スパッタ画像から中間特徴量を抽出する事例とその効果を紹介する.