抄録
相手の攻撃気配を前感知する武道を40年間ペアで練習してきた2人が遠隔作用実験を行った。実験では、2人を離れた別室に隔離したため、通常の対人情報伝達ルート(視覚、聴覚など)を遮断された。実験中は、無作為・二重盲検条件で1試行80秒間内に1回、送信者が受信者に「攻撃の気」を発する。生理データの1つとして、受信者左手労宮部位の皮膚表面温度をサーミスターで測定した。分析として、送信時刻前後の時間帯の温度変化平均値の差を検定した。その結果、送信時刻の1秒前において、前後2秒間の温度変化平均値の差は統計的に1%以下と有意になった。