抄録
人体は種々の振動の影響を受けながらシステムを維持している。本研究では、臓器に対する振動の影響に関して、生体信号の時系列解析を基に機械工学的視点から検討を行うことを目的とする。臓器へ作用する振動の入力源としては、心臓と声帯を考える。臓器に現れる振動の影響は、脈診計によって両手首の6点から採取される脈波の時系列信号を用いて定量的に解析される。心臓を振動源とする場合はいわゆる脈診法の定性的・定量的研究を、声帯を振動源とする場合は六字訣と呼ばれる気功の効果を脈診法を用いて研究することを本研究の目的とする。本研究は未だ準備段階にあり、本論文では理論を中心に述べる。