国際生命情報科学会誌
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第16回生命情報科学シンポジウム
犬は主人を電界で見分ける? : 歩行による人体の電界発生とその伝搬(<特集>第16回生命情報科学シンポジウム)
滝口 清昭遠山 茂樹
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2003 年 21 巻 2 号 p. 428-441

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抄録
犬等のペットが嗅覚とは考えられない状況下でも遠くから主人の帰宅を感知する現象が経験的に知られている。しかし犬は低周波音に対する感度が人間よりも低く、また足音自体の情報量も個人識別するには不十分で音以外の原因が推測された。歩行は別な側面から見れば、異なる物質同士が強い圧力で接触、加圧され剥離する現象である。本研究では歩行時に人体を中心に準静電界(quasi-electrostatic field)が形成され周囲で遠隔計測できることが見出された。また、左右の足のゆらぎを排除するため片足の電位の分離計測法を開発し、これにより歩行時に人体から発生する準静電界が個人固有の歩行運動の微細な特徴を正確に反映することを見出した。
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© 2003 国際生命情報科学会
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