国際生命情報科学会誌
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第17回生命情報科学シンポジウム
ホリスティック医学のこれから(特別講演2)(第17回生命情報科学シンポジウム)
帯津 良一
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2004 年 22 巻 1 号 p. 134-141

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抄録
Body、Mind、Spiritが渾然一体となった人間まるごとをそのままそっくり捉えるのがホリスティック医学である。Spiritを生命場のPotential Energy、そのEnergyが脳細胞を通して外部に表現されたものをMindとすれば、ホリスティック医学とは場の医学であり、エネルギー医学である。エネルギー医学の基本概念は、西洋医学におけるPathogenesisに代わって、Salutogenesisである。これは静止した身体の一部に病の原因を求めるのではなく、病を流れ行く生命の中の一つのストーリーとして捉え、その中に健康の要因を探っていくのである。まだエネルギー場の解明が進んでいない現在、私たちが理想のホリスティック医学を手にするにはなお、長い道程を残してはいるが、医療とは場の営みであって、患者、家族、医療者などの当事者のすべてがPowerful、Vulnerable、Memento-moriの三条件を満たし、主客非分離に徹しさえすれば、今すぐにでもホリスティックな医療を手にすることができるのである。代替療法の台頭から統合医学へと進む世界の潮流の先にホリスティック医学が姿を現すことを確信している。
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© 2004 国際生命情報科学会
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