国際生命情報科学会誌
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第20回生命情報科学シンポジウム
ミニシンポジウム開催趣旨(経絡・経穴(つぼ)に実体はあるか? II)
山本 幹男
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2005 年 23 巻 2 号 p. 279-

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抄録

経絡・経穴(つぼ)の実体は、今日に至るも科学的に明確にされていない。1961年から北朝鮮のキム・ボンハンが数編の論文等で、その実体器官としてのボンハン管体系(経絡)・表層ボンハン小体(経穴)の存在を主張し「キム・ボンハン学説」と呼ばれている。その後、日本でも、藤原知ほかがその追試を行った(参照医学のあゆみ60巻11号567-577頁1967年。藤原知著「経絡の発見」創元社)。しかし、学界の主流は、本説を肯定せず、死説化していた。しかるに、2000年代にソウル国立大学の蘇光燮を初め韓国の数研究機関より、本説を一部支持する実体器官の存在に関する実験的論文や発表が相次ぎ、2004年8月にソウルで主催した第18回生命情報科学シンポジウムでは関連が10報に至った(参照Journal of ISLIS 22巻2号2004年)。また、2005年3月の第19回シンポジウムでは、本ミニ・シンポジウムの第1回を開催し、7報について活発な討論が行なわれた(同学会誌23巻1号2005年)。一方、日本の学界の主流では、他説の方向を探りつつある。このような状況下で、科学的討論を行う事が有意義である。専門家を含む多くの方々の、本討論へのご参加を期待する。

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