国際生命情報科学会誌
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第22回生命情報科学シンポジウム
アロマによる自律神経活動と脳活動(セション<情動の脳科学>,第22回生命情報科学シンポジウム)
段 旭東田代 学呉 迪山家 智之仁田 新一伊藤 正敏
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2006 年 24 巻 2 号 p. 383-395

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抄録
精神的負荷の反応は自律神経機能の変化として捉えられる。その評価の指標としてホルター心電図による心拍変動(heart rate variability)解析を用い、ラベンダーの香りが自律神経活動の変動に及ぼす影響について検討した。また、ポジトロン断層装置(PET)を用いて脳内集積を画像化し、ラベンダーの香りによる脳の活動度も検討した。対象は健常成人女性10名(平均年齢23.8±2.5歳)とした。ラベンダー香りを含んだ湿布を30分間添付したことにより、HFが上昇し、LF/HFが低下することがみられ、副交感神経が増加すると考えられた。また、PETによりこのとき、左後部帯状回の活動の上昇が、右側頭葉での活動の低下が見られた。これらの脳部位は、リラクゼーションのみでなく覚睡レベルの上昇の可能性を示唆するものであった。
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© 2006 国際生命情報科学会
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