国際生命情報科学会誌
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第23回生命情報科学シンポジウム
祈り(統一)の科学的測定と考察(第23回生命情報科学シンポジウム)
中村 泰治河野 貴美子
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2007 年 25 巻 1 号 p. 96-102

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抄録

祈り、統一により人は宇宙の根源と一体になりそのエネルギーを受け、その人の命は生かされ、同時に他の命も癒す。本研究は、報告者の一人が被測定者になり、祈り (統一)の測定中に本人が実体感した意識状況と測定された結果とを対比し、祈りと肉体の関連を究明するため行われた。祈り、統一中の脳波測定の結果、特にα波の変動状況は坐禅、瞑想、静功などに共通な点があることを前回述べた。今回測定したのは、脳波、脳内血液流量変化、皮膚電気活動である。脳波について、被測定者が深い統一に入っていたという時間帯を今回さらに詳細に検討し次の結果を得た。α波は徐波化が進み、減少し全頭においてθ波と周波数の低いα波が優勢となった。その時、β波は特に頭頂から左前頭部にかけて強く、左後頭部にも現れた。脳内血液流量変化の測定結果、頭頂と左前頭部に特に大きな変化(Oxyヘモグロビンの増加)が観測された。この部位は深い統一時のβ波の強い部位と一部一致しており、その関連性について今後研究する必要があると思われる。皮膚電気活動測定では、EDAは統一開始直後から低下し続け180秒以後はほぼ安定して低いレベルを保ち続けたことが認められた。この結果は、被測定者が実感したとおり、開始後3分頃から深い統一に入っていたとことを科学的に裏付けたものと言える。

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© 2007 国際生命情報科学会
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