国際生命情報科学会誌
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一般講演
生物の磁気感覚について(一般講演,第36回生命情報科学シンポジウム)
小久保 秀之
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2013 年 31 巻 2 号 p. 187-

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抄録
生物のもつ感覚のうち、磁気感覚は最もよくわかっていない感覚のうちの1つである。長年にわたって虫の知らせと呼ばれる特殊な知覚現象と地磁気変動と関係が議論されているが、そもそもヒトに磁気感覚が備わっているかどうかがはっきりしていなかった。しかし、21世紀になって牛や鹿が地磁気に反応していることが発見された。また、鳥や魚に細胞内の微小磁石を利用した磁気感覚をもつものがいることは知られていたが、近年では量子力学的な効果を磁気検出に利用している生物の存在が議論されるようになった。その仕組みはヒトにも備わっていることから、ヒトも磁気感覚をもっている可能性が検討されている。
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© 2013 国際生命情報科学会
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