国際生命情報科学会誌
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研究発表
操体呼吸法時の呼気ガス分析による熟練度の相違について(研究発表)
石濱 慎司石濱 加奈子田中 幸夫
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2014 年 32 巻 1 号 p. 56-63

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抄録

本研究では、簡便な体操と呼吸法からなる操体呼吸法を行った時の呼吸量、呼吸リズム、タイミングについて、breath by breath方式による呼気ガス分析装置を用いて測定し、呼吸に関する基礎データを得るとともに熟練度による違いについて比較検討をおこなった。対象者は、熟練者1名と初級者7名であった。操体呼吸法は、西野呼吸法をベースとした呼吸法と体操を行った。その呼吸応答の結果、呼吸数において、熟練者は運動前安静に比較し、運動後安静で低下し、初級者群は増加した。一回呼吸時間は、運動後安静において初心者群より熟練者が長くなった。一回換気量は、初級者群において、運動前安静と運動後安静に変化がなかったのに対し、熟練者のそれは高くなった。操体呼吸法を実施することにより、換気効率が向上することがうかがえる。特に熟練者は、足芯呼吸において呼息と吸息をコントロールすることにより、ゆっくりと深い呼吸をおこない、動作と呼吸を調和させていることが考えられる。

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© 2014 国際生命情報科学会
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