国際生命情報科学会誌
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講演
2500kmの旅をする蝶アサギマダラの不思議
共時性(シンクロニシティ)、予知能力、ゆらぎの活用
栗田 昌裕
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 34 巻 1 号 p. 69-72

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抄録

SRS能力開発法(Super-Reading system)は1987年に栗田が提唱した心身の能力開発の体系である。それは3レベル、180ステップからなる。第一レベルはSuper-reading systemと呼び、30ステップからなり、速読法を主軸とする訓練を行う。第二レベルはSubconsciousness reconstruction systemと呼び、50ステップからなり、潜在意識領域の再構築を行う。第三レベルはSuperconsciousness realizing systemと呼び、100ステップからなり、より高い意識レベルで充実した実り多い日々を送ることを目指し、多様な分野を含む実践的訓練を行う。SRSには速読法、心象法、記憶法、瞑想法、速書法、心身法、健康法、教育法と呼ぶ八分野がある。第一レベルでは知的機能を加速する訓練によって心身を総合的に活性化する。平均読書速度は訓練前の速度の10倍以上になる。第二レベルでは、八分野のより広く、より深く、より高い範囲の内容を順次学び、特殊な訓練を行う。第三レベルでは、200を越える多様な領域に関する内容を学ぶ。SRSの訓練の成果や研究の成果の一部は過去のISLISのシンポジウムで16回にわたって発表された。SRSの主要分野である速読法は最終的には三次元的な空間意識を用いる「蝶の読書」を目指す。蝶の読書では「共鳴現象」が重要な役割を発揮する。そこで筆者は知性の共鳴現象に関する一連の論文を報告してきた。上述の「蝶」は「精神機能」と「現実の蝶の働き」の両方を示唆する。筆者は2003年から特定の蝶の能力を調べ始めた。対象は2000km以上の旅をすることが知られているアサギマダラ(Parantica sita niphonica)である。主要な研究調査の方法はマーキングメソド(標識をして放蝶し遠隔で再捕獲する)である。マーキング法を用いた調査では遠隔地の再捕獲は他人によって行われる一般的である。しかし筆者は自己再捕獲を目指した。これは1~4か月後に遠隔地で自分の標識がついた蝶に再会することを意味する。そのために筆者は福島県から沖縄県までの9箇所を夏から秋にかけて毎年訪れて調査した。筆者が標識した蝶の総数は16万頭に達した。これは過去に多くの人達が達成した全成果の中の最大数である。筆者の標識した蝶のうち2,000頭以上が遠隔地で再捕獲された。毎年、筆者が最初に標識した場所から1,000km以上離れた場所で再捕獲することに成功した。筆者の標識したある蝶は福島県から台湾まで2513km移動し、その移動距離は標識調査の歴史の中での最長記録となった。以上のすべての調査体験を通して、この蝶の非凡な能力が浮上し、さらに「因果律では説明しがたいが『意味深い偶然の一致』を示す数々の例を体験した。この蝶を理解するための8つの仮説を以下に示す。1)目に見えない集団で互いにコミュニケーションをしながら移動する。2)メソスケールの気象現象が分かる(約20~1000kmの範囲)。3)それと同程度の範囲の地図を持っている。4)何らかのGPS機能を持っており、自分の居所が分かる。5)コンパス機能を持っており、方位が分かる。6)1日以上先、または百キロ以上先の出来事を予見する。7)蝶と人間との間で共時象または共鳴現象を含む興味深い偶然の一致がしばしば起きる。8)環境のゆらぎ(すなわち気象変動、自然変動や人間社会)のゆらぎを活用して移動し、かつ良く生き延びる。講演ではより具体的な例を示しながらこれらの仮説の内容を解説する。

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