国際生命情報科学会誌
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講演
あらためて意識を、そして脳を考える
河野 貴美子
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2018 年 36 巻 2 号 p. 118-

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抄録

筆者は第36回ISLISシンポジウムにおいてヒトの進化の過程を辿りながら、各段階の脳構造から、意識とは何かを考察した(ISLIS誌 31(2): 187, 2013)。それ以前にも脳波から意識について考え、各種瞑想法、気功法、催眠等、日常とは異なる意識状態における計測など、さまざまな角度からの検討を続けてきた。意識は脳だけにあるわけではない、という考え方もあり、さらに分野を広げた議論が求められるであろうが、筆者はまず脳の機能としてどこまで説明可能かしっかり検討した上で、広げていくことが必要と考えている。今回、明らかな脳の機能としての思考活動に焦点を当て、神経回路の形成過程を追いつつ、ヒトにおける顕在的な意識の形成から意識全般についてあらためて論じてみたい。

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