国際生命情報科学会誌
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講演
新しい水の科学-水と情報とエネルギー
根本 泰行
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2019 年 37 巻 1 号 p. 59-

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抄録
主として21世紀に入ってから、水に関する科学が大きく進展した。地球上の生物は水なしには活動できないので、そういう意味において、水は重要であると、誰もが認識しているが、最先端の水の科学においては、従来考えられていたよりもはるかに積極的に、生命活動において水が関与していると考えられるようになってきている。 最新の科学的な研究結果によれば、水には以下の2つの働きがあると考えることができる。 1.水は情報を記憶し、伝達する。 2.水はエネルギーを貯蔵し、変換する。 水が持っているこれら2つの働きは、この宇宙において生命が誕生するに当たって、生命活動を支える上で、もっとも基本的な特性として活用されたのではないか、あるいはもっと言えば、これらの水の働きに基づいて、生命体は初めてこの宇宙において誕生することができたのではないか、とも考えることができる。 当講演においては、水が持っている上記2つの働きに関する科学的な研究について解説するとともに、情報医学・情報薬学におけるその応用例についてもご紹介しつつ、改めて水の重要性について、議論したいと考えている。
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