映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
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論文
多視点カメラ映像からの絡み合った身体の姿勢決定
山本 正信磯野 誠也和田 悠希
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2014 年 68 巻 8 号 p. J358-J370

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抄録
本論文では,レスリングを対象に多視点映像から選手の動作を測定するモーションキャプチャを提案する.レスリングなどの格闘技では,選手の身体同士が絡み合い一体化するため,腕や脚がどちらの選手の部位か,人の目で見ても判別には高度な推論を必要とする.本論文では,部位の自動認識よりも測定の確実さを優先し,腕や脚の所属先を教示し,それらの体軸を手動で指定する.関節位置を手動で指定する従来の方法では,指定する人により位置にブレが生じた.本論文では,四肢の体軸方向から関節位置を推定する方法を提案する.胴体の姿勢は肩関節と股関節の位置から逆運動学手法を使って推定可能である.このとき,関節位置には誤差を含むため,関節位置の自己修正を伴う逆運動学手法を提案し胴体の姿勢を求める.一旦モデルを身体像に一致させれば,動作は身体追跡法により自動的に推定できる.本提案手法は身体追跡の初期設定法と位置付けられる.
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© 2014 一般社団法人 映像情報メディア学会
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