抄録
人が指差しを利用して対象を示す動作には個人差があり,また指差し指示の際に人は必ずしも指先を凝視しないことがある.これは目標物への視線と,利き目と指先を結ぶ直線が一致しないことを意味し,この場合は指差しを観測したロボットが指差しから目標物を特定することは難しい.そこで筆者らは,人が指差しにより指示した目標物をロボットが高精度に特定するために,指差しから視線を簡単に学習する較正法を提案する.提案法では,人がカメラに向かって指差しをする映像を利用して,頭の中心の位置と指先を検出した後にカメラへの視線と指先の差を算出し個人ごとに補正値として保存する.評価実験の結果,提案法は従来検討されていた特定部位の検出に基づく推定法より精度よく目標物を特定できることを確認した.