映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
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ISSN-L : 1342-6907
69 巻, 2 号
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
ふぉーかす
名誉会員からのメッセージ~次代を担う若者に向けて~
特 集
メディア処理のための機械学習 ~ビッグデータ活用を支えるキーテクノロジー~
話 題
私の研究開発ツール(第80回)
異業種での映像情報メディア利用(第2回)
講 座
映像情報メディア関連のセキュリティ(第2回)
輝け!リケジョ(理系女子)(第18回)
2014年国際放送機器展見聞記
ニュース
論文特集 選奨(技術振興賞/藤尾フロンティア賞/ハイビジョン・次世代テレビ技術賞)受賞者論文
招待論文 技術振興賞(進歩開発賞(研究開発部門)),藤尾フロンティア賞
  • 高村 誠之
    2015 年69 巻2 号 p. J38-J44
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/01/26
    ジャーナル フリー
    映像符号化技術は常に活発に進展し続けており,今日の映像通信の隆盛を支える一つの中核技術となっている.この進展を将来にわたり継続させていくには,現在主流となっている「動き補償+直交変換」の次の枠組みとなる新しい技術革新が必要である.そこで画像毎に最適な符号化アルゴリズムを計算機が考える新たなアプローチとして進化型映像符号化への取組みを紹介する.遺伝的プログラミングによるアルゴリズムの自動進化の実現と,その結果得られた,人では到底作りえない規模・中身のアルゴリズムの紹介と分析,また従来なされていなかった変換や歪み除去フィルタの非線形化,そしてさまざまな方面からの高速化手法を述べ,今後の本技術の展開に関する議論を行う.
  • 北村 和也, 川人 祥二, 島本 洋, 渡部 俊久, 澤本 岳秀, 小杉 智彦, 赤堀 知行, 飯田 哲也, 磯部 圭吾, 渡辺 恭志, 大 ...
    2015 年69 巻2 号 p. J45-J52
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/01/26
    ジャーナル フリー
    8Kスーパーハイビジョンに必要な画素数3,300万とフレーム周波数120Hz,階調12ビットを有し,超高精細映像の国際規格を最上位で満足する性能のイメージセンサを世界で初めて開発した.本イメージセンサは,高速かつ低消費電力の列並列2段サイクリック型A/D変換回路を内蔵しており,これにより,12ビットの高精度,51.2Gビット/秒の高速出力データレート,2.45Wの低消費電力を同時に実現した.さらに入力換算雑音は2.1電子を達成し,速度・電力・雑音の総合性能は他の高解像度イメージセンサと比べて各段に高い.このイメージセンサを用いて,世界初のフレーム周波数120Hzの3板カラー8Kスーパーハイビジョンカメラや,カメラヘッドの重量が2kgの超小型8Kスーパーハイビジョンカメラを実現した.
論文
  • 上野 智史, 内藤 整, Tsuhan Chen
    2015 年69 巻2 号 p. J53-J57
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/01/26
    ジャーナル フリー
    人が指差しを利用して対象を示す動作には個人差があり,また指差し指示の際に人は必ずしも指先を凝視しないことがある.これは目標物への視線と,利き目と指先を結ぶ直線が一致しないことを意味し,この場合は指差しを観測したロボットが指差しから目標物を特定することは難しい.そこで筆者らは,人が指差しにより指示した目標物をロボットが高精度に特定するために,指差しから視線を簡単に学習する較正法を提案する.提案法では,人がカメラに向かって指差しをする映像を利用して,頭の中心の位置と指先を検出した後にカメラへの視線と指先の差を算出し個人ごとに補正値として保存する.評価実験の結果,提案法は従来検討されていた特定部位の検出に基づく推定法より精度よく目標物を特定できることを確認した.
  • 矢田 晃嗣郎, 上瀧 剛, 内村 圭一, 菅 倫明, 浅井 大介, 竹葉 誠
    2015 年69 巻2 号 p. J58-J65
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/01/26
    ジャーナル フリー
    外観検査およびピッキングシステムなどの産業応用に向けた画像処理において,テンプレートマッチングは基本的な技術である.具体的な手法の1つとして,これまでに主成分分析および画像のエッジ情報を用いる固有値テンプレート法が提案されている.この手法は高精度かつロバストな画像照合が可能な手法であるが,処理コストの大きさが問題として存在する.そこで,本論文では,固有値テンプレート法に基づく階層マッチングを提案する.階層マッチングでは,低解像度の画像で候補点を検出し,高解像度の画像において検出対象物を絞込む.しかし,低解像度の画像での検出精度が検出成功率に影響する.提案手法では,候補点を複数検出することで対象物の見逃しを低減する.また,階層毎に使用する固有値テンプレート枚数を適応的に設定し,正確な検出を行う.評価実験より,従来法に比べ高速な画像照合が可能であることを示す.
  • 原田 真喜子, 高田 百合奈, 太田 裕介, 蜂谷 聖未, 佐々木 遥子, 朴 婉寧, 松田 曜子, 山田 泰久, 渡邉 英徳
    2015 年69 巻2 号 p. J66-J74
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/01/26
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,災害資料の集合的記憶化に関与するアーカイブコミュニティの拡大である.既存のディジタルアーカイブコンテンツは,資料の掲載をアーカイブコンテンツ内に制限している.そのため,ユーザの資料閲覧の機会を低下させ,アーカイブコミュニティの拡大を妨げていた.そこで,著者らはソーシャルメディアを用いて,資料の共有から伝播に至るユーザアクティビティを活性化させるアーカイブ発信を行った.著者らの提案する発信手法は,アーカイブ資料をソーシャルメディアTwitter内に直接掲載することで,ソーシャルメディアとアーカイブの境をなくし,ユーザ間の情報共有と資料閲覧を同時に行うことを可能にした.実装例による情報伝播について分析した結果,ユーザアクティビティの連鎖的な伝播によって,コミュニティの参加者数は増加し続けていた.このことから,実装例によってアーカイブコミュニティの形成が促されることがわかった.
    本稿では,実装例の解説を通して著者らのアーカイブの発信手法について述べる.
研究速報
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