自動車の安全性評価団体EuroNCAPは2016年より歩行者検出による衝突回避を評価基準に追加しており, 自動車メーカは歩行者検出の技術を必要としている.しかし, 従来の技術では歩行者でないものを誤って歩行者として検出してしまう誤検出が問題であった.従来技術のHOG特徴量では, 物体画素ごとの輝度勾配方向のヒストグラムで表現するため, 異なる形状であっても同じ表現となってしまう場合がある.そこで, 歩行者検出性能向上のために, 2つの画素の組合せについて輝度勾配方向の共起の頻度を2次元のヒストグラム(輝度勾配方向共起ヒストグラム)により物体形状表現することで, 詳細な形状抽出を行うCoHOG特徴量を開発した.ベンチマークデータセットによる評価により, 提案手法を用いることで歩行者ではないものを誤って歩行者として検知する過検出を従来比で約半減し,高性能な歩行者検出を実現した.