2019 年 73 巻 2 号 p. 392-396
高速・省電力・小型・軽量な光ビーム制御デバイスの実現を目指し,電気光学(EO)ポリマーを用いた光導波路構造の光フェーズドアレイ(Optical Phased Array: OPA)の研究を進めている.OPAの光偏向動作では,出射部での光導波路ピッチにより,その最大偏向角度が制限される.本研究では,OPAの出射部とピッチコンバータにおけるクロストーク解析に基づき,ポリマー光導波路の狭ピッチ化の指針を明らかにし,4μmピッチの出射部を有する8チャネル光導波路構造のEOポリマーOPAを設計・試作した.試作した素子による偏向動作実験を行い,200 kHzの高速光ビーム走査と,22.1度の最大偏向角を実証した.