2021 年 75 巻 5 号 p. 682-690
対面コミュニケーションにおいて人は対話者の顔の特徴から対話者の性格を推測するといったように,顔は人の印象を決める重要なパーツである.自分自身の顔そのものを変えることができれば,他者に与える装着者自身の印象や雰囲気をより柔軟により強力に操作できると考えられる.そこで,本研究ではユーザの顔をアバタの顔に代替する仮面型ディスプレイe2-Maskを実装した.e2-Maskの効果を調査するために面接という実験シナリオを設定し認知心理学実験を実施した.面接官がe2-Maskを装着することで,受験者の緊張は緩和されることが示唆された.