2022 年 76 巻 1 号 p. 141-149
本稿では小型モビリティに搭載したカメラとLiDARの相対位置を小型モビリティ移動時の計測データから算出する自動キャリブレーション手法を提案する.本手法は小型モビリティ移動時のカメラ撮影画像からVisual-SLAMにより算出したカメラ移動情報と,LiDAR計測点群からLiDAR-SLAMにより算出したLiDAR移動情報のみを用いて相対位置を算出する.一般的な手動キャリブレーション手法と異なり,キャリブレーションボード等の特定対象物の計測データが不要なため,小型モビリティ使用時の計測データから自動的に相対位置が算出可能となる.自動キャリブレーションはカメラ移動情報の算出精度低下に伴って,カメラとLiDARの相対位置の算出精度も低下する.今回は自動キャリブレーションに使用するカメラ移動情報の選定と,カメラ撮影画像とLiDAR計測点群との対応関係を用いた反復計算により,相対位置の算出精度が向上することを確認した.