2026 年 80 巻 3 号 p. 373-380
シーンの特性(被写体の動きや明るさの分布)に応じて,領域ごとに異なるパラメータで撮像することで,広いダイナミックレンジと高い動画品質を実現できるエリア制御イメージセンサの開発を進めている.開発しているエリア制御イメージセンサは,前述の撮像機能をシンプルな画素回路で実現するために,近傍の2×2画素を複数サブフレームに分けて読出す方式を採用している.この方式により,特定の条件下で撮影された画像にアーティファクトが発生する場合がある.本論文では,アーティファクトを抑制するために,各サブフレームでの読出し位置を,r,g,bごとに異なる位置とするマルチスキャン駆動法,および,デモザイク技術を用いた補間信号処理法を提案する.さらに,画像シミュレーションおよび,実際の撮像映像を用いた検証により,提案手法がアーティファクトの抑制に有効であることを示した.