本研究では,光色刺激による情動喚起が作業成績に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし,赤色・青色の光色刺激を中心視野光および環境光として印加する実験を行った.作業成績は単純反応実験における反応時間の時系列変化に基づいて評価し,生理的緊張は心拍間隔に基づくローレンツプロット面積,心理的緊張はセマンティック・ディファレンシャル法により評価した.その結果,作業時間20分全体では条件間に有意差は認められなかった.一方で,作業成績の時間的推移や中央値から,赤色光色刺激条件では反応時間の遅延が抑制される傾向が確認された.また,生理的・心理的緊張と作業成績との間に一貫した関係は認められなかった一方で,心理的評価では,赤色光色刺激による心理的緊張の高まりが示唆された.