抄録
近年、スポラディックE層による外国FM放送波のテレビジョン放送への混信妨害が増加してきている。筆者らは、混信波を含む映像信号にFFT処理を施し、周波数系列の信号に変換する事により混信波成分を検出し、画像の統計的な性質を利用して適応的に混信波成分を抑圧する手法を先に報告した。今回はこの手法に基づき、実際にハードウェアを試作し、本手法の有効性を広く確認したのでここに報告する。FM変調器を用いて擬似的に発生させた、Es障害を受けたテレビジョン信号に、本装置を適用したところ十分な改善が見られた。また、LSI化を考慮してFFT/逆FFT処理の演算精度についても計算機シミュレーションにより検討した。その結果cos/sinテーブルのbit数は5bitで良いことが分かった。